お勧め書籍

最近読んだ医学書のうち、特に優良と思われたものを紹介しています。

  
 


 

膠原病診療ノート

三森明夫先生 日本医事新報社

 

私は茅ヶ崎徳洲会総合病院に勤務していたときは消化器部長として主に消化器科の診療に従事していたが、実は若手の頃はリウマチ科を標榜していた。新横浜山前クリニックの先代の院長に直々ご指導をいただきながら、当時の標準治療であった金製剤(シオゾール)多くの患者さんに使用していたものである。

 

開業してからは、総合診療医としてあらゆる疾患に対応しており、リウマチ・膠原病を診る機会が多くなってきた。

各種自己抗体も数多く発見され、バイオ製剤が盛んに使用されるようになり、元々難解な膠原病診療がますます複雑となり、膠原病の書物をひもとく機会が増えてきた。

 

本書は膠原病について、総論から各論にわたり、実に詳しく記載されている。各論では通常の教科書には記載されていないような裏話や、豊富な自験例が紹介されているので、とても理解しやすい。

 

ただし、あまりにもよい本なので、とても分厚い。旧約聖書を読むかのようで、短時間で通読するのは困難である。興味のあるところから、毎日、1章ずつ読み進めている。

 

膠原病を本気で学びたい方には是非とも読んでいただきたい1冊である。

 

2020/5/4




ロジックで進めるリウマチ・膠原病診療

萩野 昇 先生      医学書院

 

本書はリウマチ・膠原病に関して、プライマリーケアに重点を置いて、病態に基づいた考え方、問診・身体所見のとりかた、診断のポイント、鑑別診断と治療についてかなり熱く書かれています。

 

歴史的なことや裏話などもHuggy’s Memoに記載されており、リウマチ・膠原病学の理解を深めるにはとてもよい本だと思います。

 

2020/3/12に読み始めて3/21には読破してしまいましたから、読みやすい、読んでいて面白い本だといえるでしょう。

 

特にステロイド剤とMTXを中心とした免疫抑制剤の使い方に多くのページが割かれています。MTXの巧みな使い手と思われ、かなり詳細に、プロとしてのコツがちりばめられています。多くの症例をMTXでうまくコントロールしているのだと思われます。

 

一方で、リウマチ治療において主役のMTXを実力的に凌駕してしまっているバイオ製剤については『メトトレキサートを十分量使用して臨床的寛解が得られなければ、生物学的製剤を導入する』の一文にすぎると言及しているのみで、一切の説明がありません。

 

いまやバイオ製剤はTNF阻害薬、抗IL-6受容体製剤、T細胞の働きを抑えるアバタセプト、JAK阻害薬など、臨床的寛解どころか治癒・廃薬の可能性のある有効な薬剤がラインアップされており、それにあえて触れないというのは、何かしら著者の信念でもあるのか、『バイオは専門医へ任せよ』という言外のメッセージなのか?

 

バイオ製剤について詳しくない医師が本書を読んだ場合、バイオはまだまだ敷居の高い超専門的治療法なのかと誤解を招きかねないと感じました。バイオの適応と考えられる症例には時期を逸することなくバイオを導入しなければなりません。

 

本書はプライマリーケアのための序説であるとのことですが、一般内科医が膠原病の本を通読するというのはかなりの労力を要しますので、バイオについては他書に譲るというよりは、やはり、終着点までの道のりを示してもよかったのではないか?

 

 

簡単でよいから生物学的製剤の現況についても記載がほしかったと思われました。

 

2020/4/15


『胃炎の京都分類』の使い方・『消化器内科』 創刊号

春間 賢 先生   医学出版

 

内視鏡学会関東セミナーに参加した際に購入してきました。

 

内視鏡検査において胃炎の病態把握は大変重要です。

『胃炎の京都分類』は学べば学ぶほどに、胃炎に関しての関心が深くなり、内視鏡診断が鋭くなるといえます。

 

ピロリ菌に関しては、未感染、現感染、既感染が内視鏡観察のみで判断できるようになり、現感染が疑われる場合には、感染に関する検査を追加して行なう必要があります。

 

また、現感染はもちろん、既感染についても胃癌の発症リスクは極めて高くなりますので、定期的な内視鏡検査の必要性について説明する必要があります。

 

さらに、胃癌については通常観察では見つけられない、微小癌の診断についても習熟していく必要があります。

 

『胃癌の京都分類 改訂第2版』および『胃癌の京都分類 QandA』と併せてお読みください。

 

なお、早期胃癌の診断に関する書物は以下のページにご紹介しておりますので、是非お読みください。

 

2020/2/16


 

レジデントのための腎臓教室
ベストティーチャーに教わる全14章

 

前嶋 明人 先生    日本医事新報社

 
紫斑病性腎炎の患者さんを見る機会があり、腎臓疾患についていろいろな本を読んで勉強し直しました。

そのなかで、この本は腎臓の働きから、各疾患の病態生理まで大変わかりく説明されており、総合内科を指向している先生方には是非読んでいただきたいと思いました。

しかしながら、私が勉強したかった紫斑病性腎炎についての記載が見当たらなかった?
もちろんIgA腎症についての記載はあるのですが・・・

アンジオテンシンⅡが直接的に尿細管におけるNa再吸収の促進作用があるような図の記載がありますが、これはアルドステロンを介してのものだと思いますので、どうなっているのかなと思いました。

また、選択的アルドステロンブロッカーについての記載がなかったので、改訂版に期待したいと思います。

2020/2/16


 

上級医がやっている危ない心電図の見分け方 

築島 直紀 先生    日本医事新報社

 

本書は2015年の日本循環器学会に参加した際に購入したもので、一通り読んだ後も時々パラリパラリと読み返しています。

 

従来の心電図の教科書は一つの疾患に、典型例が一つ提示されているだけのものが多いのですが、本書は危険な心電図についてランダムにいろいろなものが繰り返し出てきます。

 

簡単な症例提示と心電図でいったん考えてもらい、回答として、心電図所見のポイントの解説、経過の心電図、レントゲン、CT、心エコー、心カテの写真まで載せてくれています。

 

同じ疾患でも心電図の所見は様々であり、時には心電図は全く正常ということもあります。

 

こんな症状、こんな所見には気をつけろ、そして読影のポイントが簡潔に示されています。

スイスイと読み進められるのでとても読みやすいです。

 

なんども、繰り返し読んで危険な心電図を見逃さないようにする!

決定版といえる、超お勧めの書籍です。

 

2020/1/5


 

早期胃癌の拾い上げと診断

平澤 俊明 先生 日本メディカルセンター

 

本書には早期胃癌の拾う上げ診断のコツについての詳細が記載されています。

豊富なアトラスのなかからから、病変を探しだし、その分析から、病理診断まで考えるという構成で、豊富な演習問題により詳細に解説されています。また、総論において基本的な事項が詳しく解説されていますので、フィードバックしながら読み進めるのがよいでしょう。

JDDW2019で本書の内容についての講義があり、まさしく『目からうろこの』素晴らしい内容でした。

是非、ご一読されることをお勧めいたします。

 

2019/12/23




胃内視鏡検査・診断に自信がつく本

後藤田 卓志 先生(編著) 金芳堂
 

2019/11月のJDDWに参加した際に購入いたしました。

上部内視鏡検査を行うにあたり、是非とも必要な基本的事項の解説の後に、多数の演習問題がついており、胃の背景粘膜からピロリ菌の有無を考える、萎縮の程度を評価する、粘膜の異常所見の拾い上げを行う、その所見がなぜ胃癌であるか(胃癌でないか)、その理由を考える。

病変がどの写真に見えていたのか、どのような背景粘膜に、どのような肉眼型・組織型の病変があったのか、解説や追加写真をもとに理解を深めるという構成になっています。

非常に多数の内視鏡写真が提示されており、クイズ形式で読み進むうちに、こんな所見は要注意なんだというところから、病理組織の予想まで、かなりレベルアップできそうな内容です。

 

一気に読んで、さらにパラリパラリと復習しながら、総論の部分に戻って基本的事項の復習をするという読み方がよいと思います。

 

大きな癌は診断できて当たり前!

最近のトレンドは微少がん診断です。

『消化器内視鏡の登竜門』とあわせて、是非お読みください。

 

2019/12/23





消化器内視鏡の登竜門  
田尻久雄先生監修 南行堂  


2019/1月の内視鏡学会関東セミナーに参加した際に購入して、パラパラと読んだ後にしばらく、積ん読となっていました。

写真はとてもきれいなのですが解説が若干長くて読むのが大変でした。

秋にJDDW(日本消化器病関連週間)に参加して多数の微小癌の症例を見る機会があり、もう一度勉強し直しました。

早期癌の形態は非常に多彩で、時代ごとに変わる形態分類はあまり得意ではないのですが、観察した所見をどのように表現し、胃癌の存在診断、病変の範囲、深達度から病理の予測まで、内視鏡のプロがどのように考えているのかがよくわかり、非常に参考になります。

内視鏡検査が得意であるといえるための、押さえておくべきポイントが的確に記載されており、まさしく『登竜門』というにふさわしい1冊です。

2019/12/8



心不全管理をアートする・・・脚本はどう作るのか

北里大学北里研究所病院 猪又孝元先生

 

本書は心不全領域の第一人者である北里大学北里研究所病院の猪又孝元先生によるものです。

 

かつて心不全には禁忌とされてきたβブロッカーが、今や心不全治療の主役の座を得ているように、治療法の変遷があり、病態生理や各種薬剤の薬理作用、時間軸により治療が異なることなど、心不全の病態と治療についてわかりやすく説明されています。

 

治療をギアチェンジする、選択した治療を、一体何のためにやるのか、うっ血をとるという『目に見える治療』なのか、今後の予後を改善していくという『目に見えない治療なのか・・・

 

時間軸の中で揺れ動く適材適所を常に意識し、脚本を書く。

これが心不全のアートなのです。

 

非常にわかりやすく読みやすい本ですので、是非、一読され心不全についての理解を深めることをお勧めいたします。

 

2019/11/11





レジデントノート増刊 Vol.21 No.11 臨床写真図鑑ーコモンな疾患編 集まれ!よくみる疾患の注目所見〜あらゆる科で役立つ、知識・経験・着眼点をシェアする81症例

様々な疾患の特徴的な所見が載っておりとても勉強になりました。
症例提示が簡潔で説明も長すぎないのですんなりと読めます。
かなり難しい症例も含まれていますが、秒殺で正解できると気持ちよいですね。
総合診療医にはたまらなく楽しい本です。

2019/10/15



循環器内科医のCKD冒険記 山下 武 先生 南山堂

本書は心房細動診療の超スペシャリストである山下武先生の渾身の書といえます。
多くの講演の場において本書に記載されている内容をお話しされています。

CKD
(chronic kidney disease 慢性腎臓病)とは蛋白尿が持続したり、腎機能の指標であるクレアチニンの上昇が持続したものをいい、糖尿病・高血圧・慢性腎炎・加齢など様々な要因により腎臓の異常が持続し、徐々に腎機能の低下をきたすことがあるものです。

腎臓専門医以外の医師にとっては得体の知れない暗くて広い海のような分野であり、できれば避けて通りたい、わからないままに専門医に丸投げしがちなものでした。

CKDの進展は心血管死および非心血管死との関連が深く、末期腎不全・透析に至る前に死亡が生じやすい。そしてeGFRの低下、eGFRの低下速度、尿中蛋白の存在が予後悪化に大きく関与している。

CKDが心房細動を悪化させ、心房細動がCKDを悪化させる。そしてeGFRの低下した心房細動では非心血管イベントや非心血管死が増えており、治療に伴う副作用も多くなることから、抗凝固療法やアブレーションなどの治療方針の選択にも深く関わってくる。

心房細動の診療を通じてCKDについて学び、さまざまな結論を導き出し、いまやCKDというコンセプトはこれからの心房細動診療の質向上に必須との考えに至っています。


2019/9/26



Jmed 53 あなたも名医! 肺がんを見逃さない、画像診断のコツをおさえよう
神奈川県立がんセンタ-  山田耕三先生  日本医事新報社

誰も教えてくれなかった胸部画像の見方・考えかた
福井県済生会病院 小林弘明 先生  医学書院


上記2冊は肺がん画像診断セミナーに参加するに当たって予習のために読破いたしました。

胸部単純写真の見逃さないための読影法やCTも含めて画像の成り立ちについての病態生理・病理まで詳しく記載されています。アトラスや写真も豊富です。

このあとに
肺がん画像診断セミナーに参加したので大変よく理解できました。

GGNとかtree-in-budの意味がわからないという方には、読んでいただきたい本です。


2019/9/23
 

『病気が見える  循環器』  メディックメデイア

この本は循環器疾患の病態から検査・治療法まで詳しく記載されています。
これまでの教科書はこの疾患は検査ではこんな所見と書かれているだけでその理由をしっかり説明しているものはあまりありませんでした。


アトラスが豊富でとてもわかりやすく病態生理が説明されています。

閉塞性肥大型心筋症でどうして僧帽弁閉鎖不全症が生じるのか?
よく理解していないなら、この本が助けになると思います。

2019/9/22



『レジデントのための血液教室』 宮川 義隆 先生

この本は血液疾患を見ていく中で出会ったさまざまな疾患について読み物的に書かれています。ユーモアに富んだイラストとわかりやすい解説で血液疾患を楽しく学ぶことができます。

最近読んだ本の中では一番面白かったです。

レジデントのみでなく学び続けるあらゆる医師に有用な1冊といえます。

2019/8/29


『抗菌薬の考え方、使い方・・・魔弾よふたたび』 岩田 健太郎 先生

本書は感染症の分野での第一人者である岩田健太郎先生により書かれた本で、いつもながら、こまかく、過激に抗菌薬の適正治療について説明されています。

総論と各薬剤の説明は詳しいのですが、疾患ごとの各論がないのが残念!

例えば急性前立腺炎に対する薬剤選択、投与量と投与期間、そしてその理由・理論まで記載されていればよいリファレンスとなるのですが・・・ほかの本に書かれているのかもしれませんが、この分厚い本でまかない切れていないとは?

感染症治療に特化した治療各論の本を探したいと思います。

2019/8/27
 

 

『現場で役立つ呼吸器診療のレシピ』  長尾 大志 先生

日常診療における様々な疑問について平易に書かれており、すぐに役立つ内容です。

咳・痰の治療からはじまり、肺炎、喘息、COPD、結核、肺癌、間質性肺疾患まで、診断法から治療法の選択、どうしてこのように治療していくのかという背景に至るまでわかりやすく記載されています。

 

2019/7/6



『エキスパートが本音で明かす 不整脈診療の極意』 山下 武 編

本書は不整脈治療の第一人者である山下 武 先生の編集された本で、単に治療法を羅列しているのではなく、患者さんの状況に応じての治療法の選択など、詳しく述べられています。
大変わかりやすく、循環器専門の先生でなくても気楽に読めると思います。

抗不整脈薬の選択、アブレーション、抗凝固療法の実際の使用法について、詳しく述べられています。

たとえば、70歳の無症状の心房細動患者さんにアブレーションを行うべきであるかどうか?これは患者さんの生きのよさ(70歳という年齢をまだまだ若いと考えるか?)、自覚症状があるかどうか、心機能が保たれているかどうかなど、総合的に判断していくことになります。

日常診療でちよっと悩ましい症例にあたった時、なんでもかんでも専門医に紹介というよりは、総合内科医としてある程度の判断ができなければならないと考えます。

2017/5/10

『Common Disease の診療ガイドライン』


診療ガイドラインに関する本は多数出ていますが、本書は家庭医学後期研修プログラムを受けた後に、総合診療医・家庭医として活躍されている3人の筆者が、専門医の意見も取り入れて書かれた力作です。

最新の情報が記載されており、よくここまで勉強されたなと感心する次第です。

たとえばC型肝炎の治療については2016年11月に出たばかりの、エレルサ・グラジナについても記載されておりますし、B型肝炎合併ではC型肝炎の治療中に再活性化することがあるなど、消化器専門医レベルの情報が記載されております。

さらに、ガイドラインを超えた臨床現場でのリアルな情報(ビヨンド・ザ・ガイドライン)、海外での診療の現況まで分かりやすく解説されています。

すべての疾患を網羅しているわけではなく、日常診療における必要十分な情報と高く評価できます。

これまで読んできたガイドライン本の中でも、最上の一冊といえます。

超お勧めの一冊です。

2017/5/6



 

消化器専門医、内視鏡専門医必読の3冊を一挙紹介


『胃の拡大内視鏡診断』  八木一芳、味岡洋一

胃の拡大内視鏡診断について詳しく記載されています。
『胃炎の京都分類』とあわせてお読みください。

『消化器内視鏡(2016/8月号) 胃疾患アトラス』

当然知っておくべき一般的な胃疾患から、極めてまれな疾患まで、
きれいなアトラスと、詳細な説明でよくまとまっています。

『胃と腸(2017/5月号)、図説「胃と腸」所見用語集』

内視鏡検査においては、非常にたくさんの専門用語があり、
しっかりと理解しておく必要があります。
きれいなアトラスと分かりやすい説明が魅力です。
これまた必読の書といえます。

私事ですが、昨年(2016年)になんとなく食道の詰まり感があり、知友の先生に特別にお願いして、内視鏡検査を受けました。その先生はもともとは消化器専門でしたが、実は最近は乳がんで有名となり大変忙しい先生です。検査は大変スムーズでした。検査後の説明でRACがきちんと見えているので大丈夫ですよと言われました。
RACとはregular arrangement of collecting venulesの略で、胃粘膜の血管構築がきちんとしていて、健常に近い胃粘膜で胃癌にはなりにくいものを意味します。消化器内視鏡専門医であれば当然知っている言葉ですが
ちゃんと勉強しているんだなと、感心した次第でした。

このような用語がたくさんあるのですが、内視鏡専門医であればすべてをきちんと頭の中に入れておかなければなりません。


いずれの本も消化器疾患、内視鏡診断ついてきちんと学びたい、本格派をめざす先生方に必読の書といえます。

是非ご一読ください。

2017/4/30

 

『胃炎の京都分類』  春間 賢(監修)


2016年に日本ヘリコバクター学会が開催されたときに購入したものです。

内視鏡検査はすでに多くの施設に普及しております。
その中でも、最も多く診断されるのが慢性胃炎ですが、これが実に奥深いのです。内視鏡を行っている医師がどの程度理解しているか、かなり疑問なのです。

でっぱりがあれば生検、へこみがあれば生検、赤みがあれば生検・・・
なんてレベルの先生にあたったら、これは不幸ですね・・・

当院ではオリンパス製の最高機種であるEVIS LUCERA ELITEを採用しております。

従来のハイビジョン画質を大幅に上回る高精細画質を実現し、顕微鏡観察をしているがごとくの、微細病変の観察を可能とする拡大機能、さらに早期がんなどの微細かつ不明瞭な病変の早期発見に大きく貢献する狭帯域光観察(NBI;narrow band imaging)も進化しています。

早期がんの発見のみならず、胃粘膜が微細なレベルまで見えすぎてしまうため、これまで慢性胃炎としてかたずけられてしまったものにも、実は多様な違いがあることに気づかされます。

慢性胃炎は胃癌の母地となる重大な疾患であり、ヘリコバクターピロリ感染が大きく関与しています。

胃炎を正確に診断していくことが、精度の高い内視鏡診断、早期胃癌を確実に診断していく、良質な内視鏡検査の礎となるでしょう。

本書は胃炎の診断、分類などについて、きちんと学びたい、本格派をめざす先生方にお勧めの本です。

内視鏡検査を行っている医師には必読の書といえます。

是非ご一読ください。

2017/4/30

 

『循環器診療をスッキリまとめました』  村川裕二(編集)


2016年12月に日本循環器学会が開催されたときに購入したものです。

循環器診療にまつわる、様々な素朴な疑問に答えています。
大変わかりやすく記載されており、読みやすい本です。

この本は一般内科医、研修医にお勧めの一冊です。

是非ご一読ください。

2017/1/12

 

『IBD診療 ビジュアルテキスト』  日比紀文(監修)


2016年11月に日本消化器病関連学会(JDDW2016)が開催されたときに購入したものです。

医師のみでなく薬剤師や看護師、さらに栄養士などチーム医療に主眼を置いて炎症性腸疾患(IBD)の適正治療、管理の方法についてわかりやすく解説してあります。『チーム医療につなげる』と副題がついています。

潰瘍性大腸炎やクローン病は治療法についてはほぼ確立されてきておりますが、難治例もありオーダーメイド治療は欠かせません。また、妊娠・出産にまつわる不安は大きいです。

この本は患者さん向けとしてもお勧めの一冊です。

是非ご一読ください。

2016/12/23

 

『甲状腺の病気 パーフェクトアンサー115』  浜田昇、岡本泰之


2015年11月に福島で甲状腺学会が開催されたときに購入したものです。

一般の方向けに甲状腺疾患のあらゆる疑問に答えています。
『疑問と悩みを徹底解決』と副題がついています。

甲状腺診療はわりとシンプルなようですが、診断法、治療法の選択、薬の始め方、減量中止に際しての注意、妊娠した時、再発した時、腫瘍を見つけた時の対応の仕方など、日ごろから多数の症例をみていないと、正しい判断ができません。いろいろな患者さんをみているとさらに素朴な疑問がいろいろとわいてくるものです。
この本は一般の人向けとはいえ内容は多岐にわたっており、詳しくわかりやすく解説してあります。

わたくしもこの本を繰り返し読んで、患者さんへの説明の際のヒントとさせていただいております。

総合内科を志している若手の先生、甲状腺疾患にかかわるコメディカルの方々にもお勧めの一冊です。

是非ご一読ください。

2016/12/15

 

さすらいの循環器病学 この治療を行う本当の理由』  村川裕二


循環器病学会に参加した際に書店で見つけました。
あまりに面白くて一気に読み終えました。
さらに続編もでています。

村川裕二先生は帝京大学医学部溝口病院第四内科教授です。
内容はメディカル朝日という雑誌に掲載されたもので、循環器にまつわる様々を、随想的に綴ったものです。

以前にも似たような内容の本を出されていて、『循環器治療 この薬を使う本当の理由Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ』の続編といえるものです。

『あなたが心電図を読めない本当の理由』、『続・あなたが心電図を読めない本当の理由』『続・続・あなたが心電図を読めない本当の理由』もお勧めです。

あまり難しいことは言わないで、こうすればよいことになっているけど、実はよくわかりませんなんて、一般内科医に自信をつけさせてくれるような内容です。

循環器をみている医師はもちろんですが、循環器を専門としない内科医師、研修医、医学生、看護師、薬剤師の方などにも是非読んでいただきたい書物です。

一般の方でもその病気に直面していて勉強している方には参考になると思います。


2016/12/5